「
その背景 〜指揮者〜
」
ただ暗い部屋。そこに並べられた八つ前後の椅子。そこに座る老人たち。
そして私もここにいる。
「えー、前作戦による各検証体の損傷部は・・・」
この空間で言葉を発すのは慣れていくことは無いだろう。
「・・・067は微弱な拒否反応、068はβ波の分泌量の増加傾向。以上、欠
番はありません。」
欠番は無い・・・まぁ、当然だな、と相づちがうたれ、何かを小言で意見し始める。
貴様らは良いな、前線に出づに安全な“ここ”で喋っているだけで良いのだからな。
「ふむ・・・ならば早急に定量の抗成剤と中枢用の構成パーツを回すとしよう。他は・・・?」
「まぁ、特には無いのだが・・・ところで被検体番号035の様子はどうか?」
いつもの心配事か、本当に下らない連中だ。
「被検体035ですか、問題はありません。」
「問題無いか、ならば・・・」
「笑わせてくれるな、問題はあるに決まっておろうが!」
この反論も聞き飽きた用なもの。
「今に問題が無くとも、可能性は残っておる!速やかに廃棄すべきであろうが!」
「確かに・・・そのような欠陥中枢など、我らには不要・・・」
勝手なことを・・・黙れよ
「いづれにせよ、035があのシアンドの息子のようなものだったのは変わりはしない。良くも悪くも、消耗限界に達するまでは使用しようではありませんか・・・」
「くくく・・・では、今回の報告はここまでと言うことで・・・あぁ、もう良いですよ、外して下さい、ガーランドくん」
そう言われるのを聞きおわると下衆な空間を後にする。
部下からすれば俺もこいつらと同じなんだろうがな
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